第2号2026-06-05
日本のワインは本当に縮んでいるのか — FP&A目線で『数量・金額・人』を分解する

「若者の酒離れ」「ワイン需要は低迷」――ニュースではそう聞きます。一方で、日本の国産ワイナリーは10年で数百も増え続けています。
どちらが本当なのでしょうか。
答えは「どちらも本当」です。
市場というのは、ひとつの数字では語れません。
私は普段、事業の数字を分解して「何が伸びていて、何が縮んでいるのか」を切り分ける仕事(FP&A=経営企画・財務計画)をしています。
その目線で、ワイン市場を「数量・金額・担い手・世代・代替」の5つの断面に分けると、見えてくるのは「縮小」ではなく「構造転換(再編)」です。
この記事は、公開されている一次データ(国税庁、財務省貿易統計、ソムリエ協会など)だけを使い、ワイン好きの方が「自分の好きな1本が、市場のどこに立っているのか」を読めるようになることを目指します。
この記事で読めること
- 消費「数量」は本当にピークアウトしたのか(10年で1.3倍→1.1倍に鈍った成長)
- 「数量は減っても金額は別」――円安と高級化が開く“ワニの口”
- 輸入国の地殻変動(チリ⇄フランスの首位攻防を決めたのは“関税”)
- 担い手の二極化:プロ志望(ソムリエ受験)はほぼ半減、造り手(ワイナリー)は倍増
- 世代・性別で違う「ワインとの付き合い方」
- 縮むなら、お金はどこへ流れているのか(RTD・ノンアルへの代替)
- まとめ:これは「縮小」ではなく「再編」。事業・分析で“どこに張るか”