📚 業界ノート

株式会社第一ライフグループ

【経済・保険業】保険業企業バリュエーション分析更新 2026-09-14

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目次
  1. 1. 事業構造 — 何で稼ぐ会社か
  2. 国内の顧客接点と海外事業
  3. 顧客基盤・参入障壁・資本関係
  4. 2. 財務の実力
  5. FY2022/3〜FY2026/3の年次推移
  6. FY2027/3 Q1と会社予想
  7. 保険業向け健全性チェック
  8. 3. 市場評価を読む — バリュエーション
  9. 現値基準とNC2定義
  10. 数値の内部整合
  11. 倍率ベース感応度
  12. 4. 同業比較 — 差分の論点
  13. 5. リスクと論点
  14. 6. バリュエーション統合と論点整理
  15. 乖離の構造分析
  16. 条件分岐シナリオ
  17. 監視ポイント
  18. M&A・出資検討の論点
  19. 7. 学びのポイント
  20. 📚 着眼点1: ESRとALMを利益指標の外側に置かない
  21. 📚 着眼点2: 海外出資は資本配分の実証問題である
  22. 📚 着眼点3: 指標ポジショニング
  23. 参考情報
  24. ガバナンスとデータ時点
  25. 大株主構成(2026年3月31日現在)
  26. 出典一覧

株式会社第一ライフグループ(8750)銘柄分析レポート

SUMMARY

第一ライフグループは、国内保障・資産形成・承継と海外生命保険を組み合わせる保険持株会社である。
FY2026/3の連結経常収益は11,308,275百万円、親会社株主帰属純利益は436,597百万円であった。
FY2027/3会社予想は連結経常収益10,666,000百万円、親会社株主帰属純利益513,000百万円、EPS142.44円、年間配当72.0円である。
FY2027/3 Q1実績は3か月累計であり、通期予想と直接比較しない。
2026年9月14日の株価1,883円、時価総額67,829.3億円に対し、予想PERは13.2倍、PBRは1.59倍、予想配当利回りは3.82%である。
一般事業会社向けの標準NC・広義NCAV・EV/EBITDAは保険業では非比較とし、内部ESR220%(FY2026/3末)を健全性確認の中心に置く。


1. 事業構造 — 何で稼ぐ会社か

業界全体の構造は 保険業業界基礎ガイド を参照。本レポートは第一ライフグループ固有の事業構造に絞る。

国内の顧客接点と海外事業

国内では第一生命、第一フロンティア生命、第一ネオ生命、第一アイペット損害保険などを通じ、保障だけでなく資産形成・承継、ペット保険、福利厚生サービスまで提案する。
収益ドライバーは新契約、既契約の継続、商品構成、保険料、運用収益である。
対面チャネルは人材・教育・システム費を要する一方、契約後の長期接点が追加提案と保全の基盤になる。FY2026/3有価証券報告書

コストは事業費、保険金等支払金、責任準備金等繰入、資産運用費用が中心であり、固定費・変動費の二分法だけでは捉えにくい。
運転資本も保険料、保険金、責任準備金、再保険、運用資産の循環として管理されるためCCCは非適用である。
資本集約度は工場設備ではなく、長期保険負債に見合う運用資産とリスク資本に表れる。

セグメント FY2026/3外部収益(百万円) 構成比 FY2026/3経常利益(百万円) 構成比
国内保険事業 8,155,625 69.8% 676,269 85.7%
海外保険事業 3,523,786 30.2% 112,629 14.3%
上記2セグメント合計 11,679,411 100.0% 788,898 100.0%

注: 構成比は上記2セグメントの外部収益・経常利益を分母とする。連結経常収益11,308,275百万円とは内部取引・調整等の範囲が異なる。(出典: FY2026/3有価証券報告書)

顧客基盤・参入障壁・資本関係

顧客は国内の個人・法人と海外各市場に広がる。
主要顧客の個別開示は本レポートの確認資料では特定しない。
参入障壁は商品設計だけでなく、長期の支払能力、販売・保全網、ALM、規制対応を一体で維持する点にある。
物流網の店舗・倉庫・配送を切り離せないのと同様に、一要素だけでは契約から保全・支払までの連続性を再現しにくい。

海外では米国Protective、豪州TAL、アジア各社を基盤とする。
TALは2025年8月にChallenger株式19.9%を取得し、M&Gとは2025年5月に長期戦略的パートナーシップを締結して約15%の出資を進めた。
販売、商品開発、資産運用を接続できるかが、地域分散を収益と資本効率へ変える鍵である。海外生保事業戦略、M&Gとの戦略的パートナーシップ


2. 財務の実力

FY2022/3〜FY2026/3の年次推移

年次PL・BS・CFは、財務データ基準日: 2026-03-31に対応するFY2026/3を最終実績列とする。保険業では営業利益の代わりに経常利益を用いる。

項目 FY2022/3 FY2023/3 FY2024/3 FY2025/3 FY2026/3
連結経常収益(百万円) — — — 9,873,251 11,308,275
経常利益(百万円) 590,897 387,500 539,006 755,728 753,688
親会社株主帰属純利益(百万円) 409,353 173,735 320,765 458,407 436,597
EPS(円、分割調整後) 95.79 47.32 82.42 115.95 119.83
総資産(百万円) 65,896,142 61,653,699 67,392,450 69,404,123 74,159,096
純資産(百万円) 4,210,341 2,661,764 3,979,117 3,639,369 4,254,212
株主資本(百万円) 1,996,301 1,753,795 1,872,093 2,041,323 2,270,210
自己資本比率(公式値) 6.4% 4.3% 5.9% 5.2% 5.7%
営業CF(百万円) -462,076 -132,492 997,377 592,578 792,158
投資CF(百万円) 963,276 310,460 -601,649 -980,460 -926,255
FCF(営業CF+投資CF、百万円) 501,200 177,968 395,728 -387,882 -134,097
1株配当(円、分割調整後) 20.75 21.50 28.25 34.25 54.50

注: 純資産と株主資本は範囲が異なる。
FY2026/3のBPS1,181.36円は純資産4,254,212百万円÷期末自己株式控除後3,600,951,015株≒1,181.41円と整合し、狭義の株主資本2,270,210百万円を分母にした値ではない。
ROEは会社開示の公式値を用いる。
保険業の営業CF・投資CF・FCFは保険契約と運用資産の動きを含むため、一般事業会社のFCFと同じ意味では比較しない。
(出典: EDINET提出書類)

FY2027/3 Q1と会社予想

最新開示基準日: 2027-03-31は、2026年8月7日に開示されたFY2027/3 Q1と同年度の通期会社予想に対応する。
Q1の3か月累計は連結経常収益2,893,002百万円、経常利益251,057百万円、親会社株主帰属純利益160,065百万円、EPS44.44円である。
通期会社予想は連結経常収益10,666,000百万円、経常利益869,000百万円、親会社株主帰属純利益513,000百万円、EPS142.44円、年間配当72.0円であり、Q1実績との単純な達成率比較は行わない。FY2027/3 Q1決算短信

保険業向け健全性チェック

事業会社基準の自己資本比率40%以上、現預金と有利子負債、流動比率、CCC、営業利益率は保険業には適用しない。

チェック項目 FY2026/3等の確認値 判定
内部ESR 220% ✅
ESRの基本確保水準 170%以上 ✅
ソルベンシー・マージン比率 確認値なし —
経済価値(EV) 確認値なし —
基礎利益 確認値なし —
グループ修正利益 確認値なし —
公式ROE 11.1% ✅
FY2022/3〜FY2026/3の配当 5期連続 ✅
FY2027/3会社予想配当 72.0円 ✅
経済価値ベース規制への移行 2026年3月31日適用 要継続確認

内部ESR220%は基本確保水準170%以上を上回る。
ただし、ソルベンシー・マージン比率、EV、基礎利益、グループ修正利益の定量値は本レポートの確認資料ではそろわないため、数値を補完しない。金融庁の経済価値ベース規制


3. 市場評価を読む — バリュエーション

現値基準とNC2定義

2026年9月14日の市場データは株価1,883円、時価総額6,782,926,716,928円、株式数3,602,191,615株である。
時価総額の検算にはこの市場データの株式数を用いる。
FY2027/3 Q1短信の発行済株式数3,621,895,219株、自己株式20,446,404株、自己株式控除後3,601,448,815株とは基準日・口径が異なる。
FY2025/3以前の1株指標は2025年4月1日の4分割調整後、FY2026/3実績とFY2027/3予想も分割後ベースである。

指標 定義・算式 FY2025/3 FY2026/3・2026年9月14日現値 解釈
株価 市場データ — 1,883円 現値
時価総額 株価×市場データの株式数 — 67,829.3億円 現値
予想PER 株価÷FY2027/3予想EPS — 13.2倍 会社予想ベース
PBR 株価÷FY2026/3 BPS — 1.59倍 分割後BPSベース
予想配当利回り FY2027/3予想配当÷株価 — 3.82% 会社予想ベース
標準NC 現預金+短期有価証券−有利子負債 1,111,264百万円 599,164百万円 保険業では非比較
広義NCAV 流動資産+投資有価証券×0.7−負債合計 完全算定不可 完全算定不可 投資有価証券の確認値がなく、保険業では非比較
CN-PER 予想PER×(1−標準NC比率) 非適用 非適用 保険契約負債と運用資産を反映しない
EV/EBITDA 企業価値÷EBITDA 非適用 非適用 保険業では非比較

標準NCは一般事業会社向け定義による機械的参考値であり、FY2026/3の標準NC比率8.8%を余剰現金とは解釈しない。
広義NCAVも保険契約負債を通常債務として控除するため、企業価値比較には用いない。

数値の内部整合

いずれも丸めを含めて5%以内で整合する。

倍率ベース感応度

評価軸 倍率 位置づけ
SOMPO HD FY2026/3実績PER 8.6倍 同業参照レンジ下側
同業3社FY2026/3実績PER中央値 11.8倍 会計基準と市場時点が不統一の参考値
当社FY2027/3予想PER 13.2倍 2026年9月14日現値と会社予想EPSによる
東京海上HD FY2026/3実績PER 26.2倍 同業参照レンジ上側
当社FY2022/3〜FY2026/3実績PERレンジ 6.5〜14.2倍 分割調整後1株指標ベース
EV/EBITDA倍率レンジ 非適用 保険業では比較軸にしない

注: 期間、会計基準、市場データ時点が異なるため、倍率は機械的な参照範囲である。


4. 同業比較 — 差分の論点

東京海上HD、MS&AD HD、SOMPO HDを、国内上場の保険持株会社として比較する。

指標 第一ライフグループ 東京海上HD MS&AD HD SOMPO HD
会計基準 JP IFRS IFRS IFRS
FY2026/3収益(億円) 113,082.8 88,722.8 76,530.3 53,729.2
FY2026/3純利益(億円) 4,366.0 5,312.6 5,106.1 6,400.9
FY2026/3公式ROE 11.1% 7.1% 8.7% 13.7%
FY2026/3自己資本比率 5.7% 24.1% 21.7% 27.8%
PER 13.2倍* 26.2倍 11.8倍 8.6倍
PBR 1.59倍* 確認値なし 確認値なし 確認値なし
配当利回り 3.82%* 確認値なし 確認値なし 確認値なし
EV/EBITDA 非適用 非適用 非適用 非適用
標準NC比率 非比較 非比較 非比較 非比較

注: 第一ライフグループの収益は連結経常収益。
*は2026年9月14日現値とFY2027/3会社予想を使用し、競合PERはFY2026/3実績値である。
会計基準、利益定義、市場時点が異なるため厳密な順位付けには用いない。
(出典: 東京海上HD、MS&AD HD、SOMPO HDのFY2026/3提出書類)

差が付く構造要因は、国内生命保険の長期負債と運用資産の感応度、海外比率、会計基準、利益定義、資本規制、海外案件の統合実行である。
第一ライフグループでは、会計上の自己資本比率だけでなく、内部ESR、グループ修正利益、海外出資の資本効率を組み合わせて読む必要がある。


5. リスクと論点

リスク要因 影響度 発生可能性 具体的な影響 対応・確認軸
金利・株価・信用スプレッド・為替の急変 高 中 運用資産、保険負債、運用収支、ESRが同時に変動する ALM、ストレステスト、市場リスク削減
解約・失効や保障支払の悪化 高 中 保険金等支払と将来利益が悪化する 商品設計、引受、保全、再保険
海外M&A・出資の統合遅延 中 中 協業効果が資本効率へ結び付かず、のれん・減損論点が強まる 案件別KPI、持分法損益、減損テスト
規制・モデル変更 高 中 経済価値ベースの資本算定と開示が変化する ESRと規制資本の橋渡し
サイバー・業務品質・レピュテーション 中 中 顧客情報、支払・販売プロセス、顧客信頼が損なわれる グループ管理、内部監査、委託先管理

最大の論点は市場・信用・流動性リスクである。
生命保険では金利変動が長期保険負債の価値にも影響するため、資産価格の方向だけでは損益・資本への意味を定められない。
FY2026/3末の内部ESR220%は基本確保水準170%以上を上回るが、金利・株価・信用スプレッド・為替、解約、保険金を組み合わせたストレス下の推移が重要である。金融庁の保険会社向け監督指針

バリュートラップ論点は、標準NCを余剰資金と誤認することと、海外出資・市場リスク削減・還元方針が経済価値ベースの資本効率へ結び付かない可能性にある。
FY2027/3から配当性向をグループ修正利益の過去3年平均に対して毎期50%以上とする方針は還元の予見可能性を高める一方、成長投資との配分結果を継続して確認する必要がある。


6. バリュエーション統合と論点整理

乖離の構造分析

FY2027/3予想PER13.2倍と同業3社のFY2026/3実績PER中央値11.8倍には、会計基準、利益定義、市場データ時点の差がある。
さらに保険業では標準NC、広義NCAV、EV/EBITDAを一般事業会社と同じ意味で使えない。
評価の焦点は、規制資本、グループ修正利益、国内事業の継続性、海外ポートフォリオの資本効率にある。

国内生命保険の長期負債と運用資産の感応度、海外比率の上昇、M&G・Challenger・Portfolio Holdingの統合実行が評価差を生む。
会計上の自己資本比率や保険負債だけで資産価値を当てはめると、評価上の割引と資本効率低下を取り違える。
内部ESR、市場リスク削減、配当方針、海外利益の継続性がそろうかが、会計純資産から経済価値ベースの資本収益性へ評価軸を移せるかを分ける。

条件分岐シナリオ

SUCCESS

上方シナリオ。
前提:
国内の商品構成と保全が改善し、Challenger・M&Gとの協業成果が開示され、市場リスク削減後もESRの余力が保たれる場合である。
市場評価の変化: 評価軸は国内生命保険の景気感応度中心から、グループ修正利益、経済価値ベースの資本収益性、継続的還元を併せてみる枠組みへ移りうる。

INFO

基準シナリオ。
前提:
Protectiveの運用収益、国内の保険料・支払・責任準備金、海外利益、ESRがFY2027/3会社予想の範囲で推移する場合である。
市場評価の変化: 予想PER13.2倍を中心に、会計基準と利益定義の差を織り込む評価が続きうる。

WARNING

下方シナリオ。
前提:
金利・株価・信用スプレッド・為替の急変、解約・失効や保障支払の悪化、海外統合の遅延が重なる場合である。
市場評価の変化: 評価軸は会計利益よりも資本バッファー、リスク削減、グループ修正利益の安定性を厳しくみる方向へ移りうる。

監視ポイント

時期 イベント 開示で確認すべき点
2026年5月15日 FY2026/3通期決算 連結経常収益と純利益、FY2027/3会社予想、配当方針
2026年6月16日 FY2026/3有価証券報告書提出 ESR、ALM、市場リスク削減、海外案件、リスク記述
2026年8月7日 FY2027/3 Q1決算 3か月実績の事業別要因、通期予想の据置・修正理由
2026年8月19日 M&Gの持分法適用関連会社化 取締役派遣、情報権、協業領域、持分法損益
2026年9月28日 中間配当の権利付き最終日 FY2027/3中間配当と資本配分に関する開示
2026年9月30日 FY2027/3上期末・中間配当基準日 国内保障、Protective、海外利益、ESR、株主名簿基準日
2026年12月31日 FY2027/3 Q3累計期間末 金融市場前提、海外案件、資本バッファーの変化
2027年3月31日 FY2027/3期末 ESR、運用資産・保険負債の感応度、資本配分の実績

M&A・出資検討の論点

取得・出資を検討する主体の許容企業価値は、会計上の資産・負債差額だけでなく、保険契約負債を含む経済価値資本、ESRの余力、将来のグループ修正利益、販売・運用・保全の相互補完性で規定される。
M&G、Challenger、Portfolio Holdingでは、顧客基盤、個人年金・資産運用の商品設計、運用資産、データ・システム、規制対応を接続できるかがシナジーとなる。
一方、地域・商品・システム・顧客保護の不整合はディスシナジーになりうる。

DDでは、保険負債の前提、金利・信用・為替感応度、再保険、解約・失効、保険金発生率、運用資産の流動性と含み損益、簿外債務・偶発債務、のれん・減損、現地規制資本、重要人材・販売代理店への依存を確認する。
持分法投資では支配権がないため、取締役派遣、情報入手権、少数株主との利害、協業KPIの設計も実行範囲を左右する。


7. 学びのポイント

📚 着眼点1: ESRとALMを利益指標の外側に置かない

第一ライフグループのFY2026/3末内部ESRは220%、基本確保水準は170%以上である。
単年度純利益や会計上の自己資本比率だけでは、長期保険負債を負う保険会社の耐性を説明し切れない具体例である。

ALMは「長い定規の両端を同じ速度で動かす」管理に近い。
金利だけを見て運用資産の価値変化を判断すると、保険負債側を見落とす。
分析ではESRの水準とともに、金利・株価・信用スプレッド・為替への感応度、ストレステスト、市場リスク削減を一組で確認する。
EV、基礎利益、グループ修正利益の定量値がそろわない場合は、内部ESRだけで資本効率の連続比較を完結させない。

📚 着眼点2: 海外出資は資本配分の実証問題である

FY2026/3の海外保険事業は、上記2セグメントの外部収益の30.2%、経常利益の14.3%を占める。
TALによるChallenger株式19.9%取得、M&Gへの約15%出資、ProtectiveによるPortfolio Holdingの買収決定は、地域分散と同時に、資本固定、持分法損益、のれん、統合費用、現地規制という評価要素を増やす。

これは「異なる電圧の送電網を接続する」ことに近い。
案件規模だけでなく、顧客、商品、運用、ガバナンスを接続できるかで成果が変わる。
分析上は、出資比率や海外利益だけでなく、協業KPI、ESR、資本効率、減損リスクを案件別に追うことが要点となる。

📚 着眼点3: 指標ポジショニング

指標 第一ライフグループ 比較軸 評価コメント
予想PER 13.2倍 同業3社FY2026/3実績中央値11.8倍 期間・会計基準・市場時点が異なり機械比較は限定的
PBR 1.59倍 同業確認値なし 会計BPSだけでなく経済価値資本を併読する
FY2026/3公式ROE 11.1% 同業3社平均9.8% 会計基準差と市場変動の影響を含む
FY2027/3予想配当利回り 3.82% 全上場中央値は確認値なし グループ修正利益に基づく配当方針が前提
FY2027/3予想配当性向 50.5% 毎期50%以上の会社方針 方針と実績の整合が確認点
内部ESR 220% 基本確保水準170%以上 保険業の資本余力をみる中心指標
標準NC比率 8.8%(参考) 非比較 余剰現金とは解釈しない
広義NCAV 非適用 非比較 保険契約負債を通常債務として扱えない
EV/EBITDA 非適用 非比較 保険業の利益・負債構造に適合しない
海外保険事業の外部収益構成比 30.2% 上記2セグメント内 分散効果と統合・為替・規制リスクを併せてみる

参考情報

ガバナンスとデータ時点

代表取締役社長グループCEOは菊田徹也氏、取締役会長は稲垣精二氏である。
持株会社単体の従業員数は702名、グループのFY2026/3末従業員数は60,138名である。
取締役15名のうち監査等委員である取締役は5名で、指名・報酬諮問委員会を設ける。
監査法人と主要取引銀行は本レポートの確認資料では特定しない。会社概要、コーポレートガバナンス体制

年次財務・セグメントは2026年3月31日、FY2027/3 Q1と通期会社予想は2026年8月7日開示、市場データは2026年9月14日を基準とする。株主構成は2026年3月31日現在である。

大株主構成(2026年3月31日現在)

順位 株主名 保有比率 区分
1 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 15.71% 信託銀行
2 株式会社日本カストディ銀行(信託口) 5.86% 信託銀行
3 SMP PARTNERS (CAYMAN) LIMITED 2.70% 海外法人
4 STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 2.01% 海外カストディアン
5 新生信託銀行株式会社ECM MF信託口8299002 1.92% 信託銀行

注: 持株比率は自己株式を控除して算出されている。(出典: 株式基本情報)


出典一覧

  1. 株式会社第一ライフグループ IR資料室
  2. FY2026/3有価証券報告書
  3. FY2026/3 EDINET提出書類
  4. FY2027/3 Q1決算短信
  5. 決算の概況および業績予想
  6. M&Gとの戦略的パートナーシップ
  7. 海外生保事業戦略
  8. 会社概要
  9. コーポレートガバナンス体制
  10. 株式基本情報
  11. 金融庁: 保険会社向けの総合的な監督指針
  12. 金融庁: 経済価値ベースのソルベンシー規制
  13. 東京海上HD FY2026/3提出書類
  14. MS&AD HD FY2026/3提出書類
  15. SOMPO HD FY2026/3提出書類